「オフセット」は、国際標準化機構(ISO)、航空宇宙団体(LOTAR)、ドイツ自動車工業会(VDA)など国際的に評価が高いバイナリー解析技術によりダイレクトに大容量3Dデータ(インプット情報)を読込みます。読み込まれた3Dデータに対して「をオフセット」を実行します。設計CADで「オフセット」計算が出来ない複雑な形状を高速にオフセット計算します。B-Repのみではなく、CGRやSTL、VRML等のテセレーションデータの「オフセット」計算も可能です。この強力な「オフセット」計算は、1998年、ダイムラー社のAクラスの横転事故が契機となり開発されています。開発の目的は、物理モデルを作成するため全ボディの「オフセット」計算を行い、車両重心を正確に計算することです。「オフセット」によりできた形状は、「3Dデータの変換」で任意のフォーマットに保存可能です。「オフセット」は、「バッチ処理」に対応しています。この「オフセット」が無ければ、3D図面も無かったでしょう。 ![]() |
世界標準:3次元CADで計算できないオフセット計算を実行 |
インプットデータ | 拡張子 |
3DEXPERIENCEデータ | *.3dxml |
Acisデータ | *.sat *.sab |
CATIA V5データ | *.CATProduct *.CATPart *.cgr |
CATIA V6データ | *.3dxml |
Creoデータ | *.asm *.prt *.xas *.xpr *.neu |
IFCデータ | *.ifc |
IGESデータ | *.iges *.igs |
Inventorデータ | *.iam *.ipt |
JTデータ | *.jt |
NXデータ | *.prt |
Parasolidデータ | *.x_t *.x_b *.xmt_txt |
Solid Edgeデータ | *.par *.asm *.psm |
SolidWorksデータ | *.sldasm *.sldprt *.asm *.prt |
STEPデータ | *.step *.stp *.stpx *.stpZ |
STLデータ | *.stl |
3次元CADのB-Rep構造にエッジのリンク情報とトレランス情報があり、設計CAD独自のトレランス内で収まっているエッジによりフェース同士が接合しています。その状態をオフセットした場合に接合エッジの誤差が大きくなり、Bーrepが破たんしてオフセット計算が完成しません。「3D Evolution」の場合は、リンク情報を優先にオフセット計算を行い、「ヒーリング」 や「ステッチング」 などの修正機能で接合エッジの誤差をトレランス内に収めオフセット計算を完了させています。 ![]() |
部位 | 面数 | トレランス | オフセット量 | 計算時間 |
フロアーパネル | 16,541 | 1/100 | 2mm | 4.5分 |
リアドア | 3,212 | 1/100 | 1mm | 1.0分 |
フロントドア | 5,281 | 1/100 | 1mm | 2.5分 |
このベンチマーク結果は、CATIA V5データをノートPCで計測した結果です。 |
「3Dデータの最適化」は、国際標準化機構(ISO)、航空宇宙団体(LOTAR)、ドイツ自動車工業会(VDA)など国際的に評価が高いバイナリー解析技術により大容量3Dデータを高速かつ正確に読み取り「3Dデータの最適化」を行います。「3Dデータの最適化」とは、3次元CADには難しい「オフセット」、「ダイレクトモデリング」による公差調整、「3Dデータのサーフェイスの補間」による形状の隙間埋め、「スムージング」によるサーフェイスの平滑化を行います。特に「オフセット」は、自動車ボディ面のオフセットが重要課題であるVDAの3D図面運用に寄与している機能です。「3Dデータの最適化」は、「バッチ処理」に対応しています。 |