航空宇宙団体(LOTAR)

航空宇宙団体(LOTAR)

TEL.03-6853-6659

〒130-0013 東京都墨田区錦糸1-2-1

航空宇宙団体(LOTAR)

航空宇宙団体(LOTAR)について

◆ 航空宇宙団体(LOTAR)の概要

航空宇宙産業では、製品のライフサイクルが数十年に及び、この間に膨大な量の3DAモデルなどのデータを安全に保存し、常にアクセス可能に保つ必要があります。これには、設計図面から製造データ、運用ログまで様々な情報が含まれます。この課題に対応するため、LOTAR(Long Term Archival and Retrieval)イニシアチブが生まれました。LOTARは、航空宇宙産業におけるデジタルデータの長期保存と、将来の技術変遷を越えたデータの取り出しや再利用のためのメソッドを確立することを目指しています。多国間の航空宇宙機関が協力し、STEPやAP242といった国際標準に基づく標準化を推進しています。このイニシアチブにより、長期にわたり安全に保管されたデータは新しい技術やフォーマットに適応しやすくなり、過去のプロジェクトデータを新プロジェクトに再利用することが可能になります。これにより、コスト削減やプロセスの高速化に貢献しています。さらに、LOTARはISOやProSTEP iViPなどの標準化機関とも協力し、航空宇宙業界を越えたデータ長期保存の標準化を推進しています。この取り組みは、データの長期保存と再利用性の重要性が高まる現代において、多くの産業にとっての重要な資産となっています。

2024年03月

◆ LOTARと型式認証について

航空宇宙産業では製品の信頼性と安全性が非常に重要であり、設計から運用、退役に至るまでの全情報の正確かつ永続的な保持が求められます。この要求に応えるため、LOTARイニシアチブが立ち上げられ、製品データを長期間保存し、技術の進歩やフォーマットの変化にも耐えうる状態で、情報の検索可能性を確保することを目的としています。これは、航空宇宙製品のライフサイクル全体で情報の可用性を保証し、型式認証プロセス—航空機やその部品が安全性と性能の厳格な基準を満たしていることを保証する重要なプロセス—をサポートするのに不可欠です。LOTARによる情報の適切な保存は、製品が現在の規制に適合しているかの確認、問題調査、新規規制への適合性確認、保守やアップグレード時のデータ利用を可能にし、製品ライフサイクル全体でのデータの整合性と再利用性を保証します。この取り組みは、製品の安全性と信頼性の維持に寄与し、乗客と乗員の安全を守る基盤を強化します。

2024年03月

◆ LOTARコンソーシアム参加企業の一部

航空宇宙産業では、高度な技術や製品のライフサイクルの長さに伴い、データの長期保存と再利用が重要視されています。これに対応するため、LOTAR(Long Term Archival and Retrieval)プロジェクトには多くの企業や団体が参加しています。主な参加企業には、Airbus、Boeing、Dassault Aviation、BAE Systems、Rolls-Royce、Safran、Lockheed Martin、Raytheon、Embraer、Bombardier、General Electric Aviation、Pratt & Whitney、Northrop Grummanなどがあり、これらは航空機製造、ジェットエンジン製造、防衛・セキュリティソリューションの提供などを行っています。LOTARプロジェクトにはこれらの企業だけでなく、サプライヤー、サブコントラクター、ソフトウェア企業、航空当局、研究機関など、航空宇宙産業に関連する幅広い組織が参加しており、データ保存と再利用の標準化に貢献しています。

2024年03月